米国臨床留学日記: 腹部移植外科

2018年から米国中西部に臨床留学中。留学日記を中心に、関心のある医療トピック(移植外科、癌、肥満外科、予防医学) 趣味の筋トレ、ダイエット、書評、 中心に情報発信していくブログです。

マスク越しの英語、ほんま無理…

勤務開始した忙しさにかまけて、すっかり2カ月以上放置してしまいました。なかなかまとまった時間をとることができないので、日記みたいな形で細々と更新していこうと思います。

 

さて、留学生活もはや2カ月。主な仕事場はICUと手術室です。ICUでは肝移植直後の術後管理、もしくは外来、一般病床で状態が悪化した移植後患者さんの全身管理を担当しています。併設の小児病院の移植病棟もカバーしているのですが、小児はそこまで奨励数が多くないので、患者数も控えめ。病棟でのプレゼンや回診、処置、手技、ICなどには、英語での説明も含め少しずつ慣れてきて、少し余裕も出てきました。ICUのスタッフさん達にもようやく名前を覚えられて、冗談を言ったり、たまに一緒に飲みに行ったりと、少しずつ打ち解けてきたかなと。最初はコイツ英語通じねーじゃん大丈夫かよ笑ときっと心配させていたと思いますが…

 

ICUの次に主戦場になる手術室はというと…

まだまだ機械出し Nsからの信頼獲得には程遠く、マスク越しのボソボソっと話される英語の聞き取りにめちゃくちゃ苦労しています。僕の勝手な印象ですが、インドやヨーロッパからアメリカに来た指導医の英語は聞き取れるしコミュニケーション取れるのですが、生粋のアメリカ生まれ、それも中西部生まれ中西部育ちの人の英語を聞き取るのは凄く大変な気がします。話し方にもよりますが、ボソボソっとかすれ声で話された日にはもう… What?Pardon?What did you say?って感じ。きっと相手も同じことを思っていて、まだまだコミュニケーションは改善していかないといけないと痛感する日々です。

 

自分の弱点について

これはアメリカに来る前からなんとなく自覚していたことなんですが、アメリカに来てさらに強く自覚するようになりました。手術前のシミュレーションが十分じゃなかったり、患者の把握が甘かったりという実際的な所もそうですが、性質というか性格というか。そういう意味では一人でアメリカに来て働くことで自分を見つめ直すいい機会になったとも思います。特にこちらでは中々思い通りに自分の意思を伝えることができていないので、準備が全て。準備なしで、アドリブで乗り切る英語力を獲得するまでは、日々地道に早朝出勤してしっかり準備していかなきゃいけないですね。

 

手術に関して、糸結びや手縫い消化管縫合、血管吻合の糸の捌き方など、日本と同じところもあれば違うところもあり。え?!そんなことしちゃうの?!と思うことも多々あれど、相手もえ!?何やってんの?!と思っているわけで、自分の細かい点を日々修正しつつ同じことを指摘されないようにノートにまとめながら、研修医になったつもりで日々同じことを繰り返すのみ。